社会不適強者

ゴキブリより黒いブラック企業に入社したら死神が見えた

退職を伝えた日

2021年2月24日

 

昨年4月に入社し、社会人生活もいよいよ1周年を迎えようとしている。


春には後輩社員も入ってくるのだから、時が過ぎるのは早い。

 

自分はどれだけ成長したのか。

社会人になって何を得たのか。

人生は順風満帆なのだろうか。

 


実際には何も成長していないし、

得るものは一切無く、

失ったものは計り知れない。

 

自信。希望。時間。夢。笑顔。恋人。友人。


去年の今頃は揃っていた全てが、

この1年間でどこかへ消えてしまった。


常に頭の中では仕事への不安と恐怖がチラついている。

令和3年という新時代感溢れる今ですら、

1日最低8時間の労働を週に5日も強制される毎日。


仕事をしている最中は、例えるなら水中に顔を無理やり突っ込んでいるような感覚。

周りの見えない不安、落ち着いて呼吸をすることもままならない。


やっとの思いで迎えた休日であっても、「仕事」という暗い海を漂っていることには変わりない。

海面から顔を出してるだけ。


「ぷはーっ」と大きく息を吸い込み、

また仕事という海に顔を突っ込む。


こんな生活をあと40年以上も続ける自信が僕にはなかった。




 

 

 

こんにちは。

というわけで、退職伝えました。

 

やっと言えました。

長かった。本当に長すぎた。

 

一番古い記憶を遡ると、

去年の8月には転職サイトに登録をしていたので

実に7ヶ月言えずに暖めてきたことになります。


半年もの間、「明日こそ辞めるって言うたるねん…」と思いながら毎日を過ごしてました。

 

とりあえず、ホッとしてます。


ものすごい大きいガン摘出したような気分。

 

これ、今働いてる人は分かってくれると思うんですけど、

社会人になってから「人生」を歩んでいる自覚が全くなかったんですね。


ホンマになんと言うか、「働くために生きている」ような感覚で。

「大学卒業した瞬間から人生は終わる」みたいな。


退職を伝えてから

そういうアレが急に無くなりました。

 


退職考えてる方、正直に話した方がいいと思います。


前にツイートでも書きましたが、

「いつかマシになるかも…」とズルズル続けてるのは時間と寿命を無駄にしています。

なりません、きっと。



話してしまえばその瞬間から、

それまで必死に耐えてきた苦悩が

ホンマにアホらしくなります。

 


辞めることを話すのは当然簡単なことじゃないと思います。

この界隈の方々も、毎日そういった思いの中戦ってらっしゃいます。


僕も7ヵ月かかりました。

しかも最後はもう、勢いに任せた面もあります。

 

先が見えなくてズルズル引き伸ばしている人の背中を押すわけではないですが、

少しでもそういった方の情報提供になればと思い、

退職を伝えた際の流れ と この先考えていること

この2つについて書いてみます。

(まだ前置きでした。すみません)

 

 

7ヶ月も言い出せなかった自分ですが、

行動を起こしたのはホント、

衝動的なものでした。


その日の朝起きてすぐに

「あっ。今日言わな死んでまう気がする」と思ったんです、マジで。


その日急にプツンと切れたというか、なんか吹っ切れたんやと思います。

 

いつも通り7時40分に事務所に出社して、

すぐに部長の机にメモを置いた。

『〇〇部長

 お話したいことがあります。15時からお時間を頂けますでしょうか』。

 

僕の会社、過去3年の新卒離職率100%なんですよ。

その年入った新人が、毎年必ず辞めてるんです。

部長がメモ見ても何も言うてこなかったのは、多分察してたんちゃうかなーと。

 


メモ書きした15時まで、無心で普段通り業務についた。

普段通り怒られ、普段通りまともな昼飯も食べられなかった。

そして15時。いよいよ審判の時きました。

 

僕が声をかけるよりも早く部長から『ほな行こか』と、

会議室に呼ばれた。

 

カラオケボックスぐらいの狭い会議室で、

机を挟んで部長と対面した。

 

多分入社してから初めてだったと思う、部長とちゃんと2人で話すのは。

もう部屋に入った時点で心臓がバクバク。

完全に怒られる前の空気に満ちていた。

 

『それで、なんなん?』

貧乏ゆすりをしながら、イラついた口調で部長が口を開く。

睨みつけるような視線。

明らかに僕がこれから何を話すのか、大体のことは分かっているような態度だった。

 

僕は退職したい旨を打ち明けた。

 

『あぁ、ホンマかー。それは、なんで?』

 

ここで正直に「仕事がキツいからです」と答えてしまえば、

待遇を変えるだの上手い方向に話を運ばれる予感がした。

 

僕は咄嗟に、

「他にやりたい仕事が見つかったんです。もう次も決まってます」

と話した。

 

部長の貧乏ゆすりが一層激しさを増していく。

 

「年明け前からずっと悩んでおり、年齢的にも20代の今しか挑戦できないと思ったんです。勝手な都合で申し訳ありません。」

 

『その、次のやりたい仕事、受かるまで続けるんは無理なん?』

 

部長の貧乏ゆすりが残像を残すほど早くなった。

 

「もう採用合格通知も頂いており、東京の会社なので自分も早く準備をしたいと考え…」

 

僕が言い終わる前に、部長の膝から煙が出た(ように見えた)

同時に、それまでのぼやくような質問とは一変して、凄まじい怒号が響いた。

 

『お前何勝手に面接受け取んねんゴラァ!!!!!』

 

僕はただ、「すみません」「申し訳ありません」としか返せなかった。

 

『もう来年度の予算もなぁ、お前おる予定で組んどんねんアホか!!!!』

 

狭い会議室のせいか、声が何重にも反響する。

目の前には部長一人のはずが、まるで数人の上司から罵声を浴びているような恐怖。

 

『お前すいませんゆうて、それだけかえコラァ!!!!』

 

もうマジで意識飛ぶかと思った。

自分の父親よりも年上の人間が、すごい剣幕で怒鳴っている。

気づいたら普通に泣いてた。

 

そこから数分、沈黙が流れた。

正確には、「バサバサバサァ!!!」という部長の貧乏ゆすりの音と、

涙をボロボロ垂らす僕の鼻をすする音だけが響く。

 

『チッ…ほんまに』

 

あまりにもドン引きするぐらい涙を流す僕を見て冷めたのか、

部長が口を開いた。

 

『とりあえず、わかったわ』

 

「ありがとうございます…!」

 

なんで礼を言わないといけないのか、今でこそそう思うが、

この時はやっとこの空間から解放されるという喜びに、反射的に感謝してしまった。

 

『もう来月の出社表作ってもうてるから、来月末な』

『今月中に人事にも話しとけ』

そう言って部長は会議室を静かに出て行った。

 

あれよあれよと事が進んでいく。

とにかく僕は「やっと言えた…」という安堵感で頭が一杯だった。

 

涙と鼻水を拭いて、何事もなかったかのように事務所に戻る。

いつもと変わらないギスギスした事務所。

いつもと変わらない無表情でネットサーフィンをしている部長。

 

結局この日は仕事が溜まったせいで人事には行けなかったが、

何事もなく20時過ぎに会社を出た。

 

この地獄のような日々にもようやくゴールが見えた。

今まで堪えてたのは誰のためだったのだろうか。

あと1ヶ月の辛抱か。

「あ、そう言えば今日何も食べてないやんけ…」

 

僕は帰り道のローソンで唐揚げとストロングZEROを買って食べた。

久しぶりに、何かを食べて心から「美味しい」と思えた。

 

酔った勢いで何度もガッツポーズをした。一人で。

 

 

 

長くなりましたが、僕が退職を伝えた日はこんな感じでした。

本当はこれから考えていることも書こうと思ったのですが、

下書きもせず書いている内に長くなってしまったので

後日改めて別の記事で話したいと思います。

 

駄文失礼いたしました。